8月12日、場所は日比谷野外音楽堂。
a flood of circleというバンドのデビュー15周年のライブに行ってきた。
今年行われるライブで待ち望んでいたライブの一つだった。僕にとって死ねない理由の一つ、というやつだ。
最寄り駅の内幸町駅からのルートではかなり風が強く、暑さも想定よりはだいぶマシだなーと油断していた。
会場は密集した人々の熱気と(多分構造的な問題なんだろうが)ほぼ無風で汗が絶え間なく吹き出していた。肘先から垂れる。
耳栓を取り出した。
グッズで耳栓があり、この耳栓ケースの赤色が可愛かったので、自分が元々持っているやつと中身を交換して使っていた。
ケースを開けると空だった。終わった。
「オイオイオイ、死ぬわアイツ」
刃牙の漫画のシーンがよぎる。一瞬フリーズしてしまった。
僕は左耳が弱いので耳栓をしていないと、一瞬で耳が死ぬのだ。しかも今回は場所が下手側、長丁場のライブだというじゃあないか。
「オイオイオ…」
二曲目、呆気なく死んだ。そこからはタオルで左耳を抑えたり抑えなかったりで誤魔化して過ごしたが後半、諦めて抑えるのをやめた。
明日異変があったら病院へ行こう、と。
一曲目の段階でアレ?と思い、三曲目の「Human License」で確信に変わった。(ずっと聴きたがってた妻は高ぶりを抑えきれてなかった)
これ、リリース順にやるやつだ、と。
僕は当時『LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL』までがピークで、そこからシングルの『花』をリリースする辺りまで全然聴いていなかった。
いや、聴いたがあまりハマらなかった、というのが正しかったか。
なので、途中心配になったが、それは杞憂だった。
かなりベストなセットリストだった。初めてでも楽しめる優しい且つ以前からのファンでも歴史を振り返るという事ができる。
楽曲の感想としては「BLUE」〜「New Tribe」の流れはわかっていても涙無しでは観れなかった。僕が再びフラッドを聴くキッカケになった作品だから。
これ以降リリースされた作品の作詞が持つパワーに支えられてきて生きてきた、と言っても過言じゃない。
「New Tribe」は特に筋トレの時に流していた曲だ。なので感動の涙を流しながらも腕立て伏せをしてる自分が浮かんでくる。
「Rollers Anthem」はイントロが流れた瞬間、ふだんやらない。両手を高く上げた。声も出そうになってしまった。もしかしたら出てたかもしれない。これはa flood of circleを体現するテーマソングだと思っているからだ。その割にぜんぜんやらないのよ。
「間違ってないぜ 間違うことは」この歌詞にどれだけ救われてきたか。曲が終わる頃には抜け殻になっていた。
のだが、間髪入れず「北極星のメロディー」で追い討ちをかけられる。
「他人と最高の意味が違っていてもいい」と歌う佐々木が、他人の価値や評価に引っ張られていた自分の頬をぶってくれた曲。
「白状」以降はかなり個人的な楽曲になってきているな、と感じていて。その切羽詰まった内省的な自己を晒す作風に僕は大いに傾倒した。
「花降る空に不滅の歌を」はアルバムの表題曲なのだが、当時他の楽曲が良過ぎてそこまでピンときていなかったが、ライブで何回か聴いてる内にめちゃくちゃ盛り上がるアンセムと化していた。
ベイビーの発声が一番カッコいい曲。
個人的に「キャンドルソング」→「ゴールド・ディガーズ」の流れは個人的解釈の一致だった。
後者は今或いは未来の曲なので。
スマホで打つにはかなり長くなってしまったのでこのくらいにしておくが、
それにしてもフラッドはリリースペースが中々クレイジーで(妻曰く「佐々木はマグロ」らしい)各リリース作品から数曲選曲しても30曲を超えてくるのだが、惜しくも漏れた曲にもとても良い曲があるんだ。
なので、僕の好きを詰めた、裏日比谷野音セットリストを作ったので貼り付けて終わる。自己満だ。
それでも、誰が何と言おうとこれをロックンロールと呼ぼう。